dobochon’s diary

宮原清の夢日記

2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「中一時代」

病室に行ってみると、中学生のオチャが「中一時代」の付録を組み立てていた。 改めて今見ると、すごいタイトルだ。 オチャはきょとんとして我々を見ている。 困った。困ったときはコンビニだ。 「看護婦さん!近くにコンビニありませんか!」 「昆布煮? な…

「待合室」

中学時代の同級生、オチャを見舞いに、旧友二人と連れ立って山陰の病院を訪ねる。途中、迷いながら行ったので、まる一日かかってしまった。 そこはえらく古びた病院だった。待合室の真ん中にはダルマストーブが置いてあって、それを取り囲むように診察待ちの…

「屋根上の神経衰弱」

瓦葺きの屋根の上。二人の猫耳男が、落ち合っていた。 二人は学生時代を共にした仲だったが その後別々の道を歩み、 別々の会社に就職してそれぞれ部長になった。 ふだんは連絡すら取らないくせに、 年に一度、三日月の出るこの時期になると、 こうして屋根…

「取引先の部長が」

猫耳だった。 .

「矢印ー2」

見るからに几帳面そうな男だった。 問診を終え、試しに「あっち向いてホイ」をやってみると、面白いように引っかかる。重傷だ。実はこの手の患者は何度か診たことがある。簡単なチューンナップで効果を上げることが出来るはずだ。 網膜上に「矢印」を認識し…

「矢印」

几帳面な人達にとって、「矢印」というのは抗いがたい拘束力を持つものらしい。 パスネットのカードには、「←IN」と印刷されているが、実は反対側から入れても何も問題はない。ところが彼等は分かっていても、どうしても矢印の方から改札機に入れないと気が…

「巻き尺」

几帳面な人にとって、「より正確に計りたい」という欲求は御しがたいものがある。 今回の依頼は、巻き尺のチューンナップだ。 依頼人の希望は、メジャーを手で持つとその体温で金尺部分がわずかだが伸縮してしまうので何とかしてほしい、というものだった。 …

「焼きゴテ」

カマボコ職人のマイコーが、カマボコを持ってきてくれた。 マイコーの作るカマボコは最高としか言いようがない。 納得のいかないカマボコは全て海に帰しているという話から、その自信の程が伺えるが、そのせいで店先には多くてせいぜい10本くらいのカマボコ…

「対岸にて」

向こう岸に着いたらすっかり気分が悪くなったので 商売は若い衆にまかせてドロドロの湖岸で休んでいた。 しばらく美しくもない空など眺めていると 若い衆が泣きながら帰ってきた。 「社長、この土地の連中、西瓜ってモノを知らないみたいっす」 「んじゃ、ス…

「観光船」

古い観光地の湖。 湖というより池と言った方がぴったりくる大きさだ。 そこに浮かぶ観光船。 船というよりは塔に近かった。 円形の8階建てである。 私たちは、湖の向こう岸にスイカを売るために船に乗った。 エレベーターで最上階に上がると曇った窓から対岸…

「tuesday in the park」

ヒゲをそり落とした。 タバコを吸おうと思って公園に入ったら、 救世軍の食事配給の列に誘導されたから。 そこに並んでた人、みんな同じヒゲだった。 内からは「ウザ」と虐待され、 外からは「リリー・フランケンに似てるって云われません?」と おだてられ…

「のろい」

助手席の慎二は呪いにかかってしまい、奇声を発し始めた。 引けるだけあごを引き、白目をむいている。 車を止めていた場所からほど近い崖の上に人影が見える。 原因は奴だと直感した。なぜなら目があったとたんに身を隠したから。 しかし呪いは俺にも及び、…

「今日一日」

起こされたのは文句の電話。 寝間着でコンビニ。 車に積まれた自転車。 無人の仕事場。 消された黒板。 紀伊狩野家御用絵師の画集。 学食の蕎麦。 落ち葉の墓地。 娘の傘を持つ父。 質屋の噴水。 ホームを走るネズミ。 ランドセルの枕で寝る子供。 北の玄関…

「そこに行けば全て何とかなる」

その島は、海岸から500メートルほど離れたところに作られた人工島だ。 「そこに行けば全て何とかなる」というふれこみで、去年の夏に出来たばかりだが、実際そこには何でもあるし、ちょっとした街くらいの大きさだ。仕事もあるし、店もある。自分を売り込み…

「ホワイトノイズ」

秋だというのに、 その建物からは蝉時雨ようなホワイトノイズが聞こえる。 音に誘われて、こっそり入ってみた。 鶏舎のように細かく仕切られたゲージの中に、 グレーのウサギ達が、びっしりと。いる。 天井まで何層にも連なった金囲いの壁は、先が見えないほ…

「聞こえないようにして」

聞こうとする男 .

「郵便ポストを」

口説く男 .