dobochon’s diary

宮原清の夢日記

「ホワイトノイズ」


秋だというのに、
その建物からは蝉時雨ようなホワイトノイズが聞こえる。
音に誘われて、こっそり入ってみた。

鶏舎のように細かく仕切られたゲージの中に、
グレーのウサギ達が、びっしりと。いる。
天井まで何層にも連なった金囲いの壁は、先が見えないほど長く、
無数に並んでいる。その全てのゲージに、ウサギが一羽ずつ同じ向きで入っているのだった。

連中は口だけを動かして、ひたすらに葉を食べていた。
建物の外に漏れていた音は、何万というウサギたちが一斉に発している咀嚼音の塊だったのだ。



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