dobochon’s diary

宮原清の夢日記

2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「虎河豚日報」5

異常なまでの描き込みの積み重ねによって鍛えられた ズミ村の握力は凄まじかった。 アタシの手首を掴んだまま、ズミ村はねっとりと 「この絵を明日までにもう一度描き直すやり方があるっていうんだったら、 是非聞かせてほしいね」 と言って、描き終えたばか…

「虎河豚日報」4

「すいませ〜ん」 アタシは面倒ごとをさっさと片付けることにした。 「この電車の絵なんですけど、 ドクサ系じゃなくて実はトタカ系だったんで 描き直してもらえますかぁ?」 画工班の連中の視線が一斉にアタシに。 アタシは修正指定をぺらぺらさせて視線を…

「虎河豚日報」3

画工班っていうのは、 主に隔週誌「がんす」の挿入画を描くための6人編成の部署で ウナギの寝床みたいな編集室の奥深く、薄暗い一角に、 「常に臨戦状態」みたいな人たちが目を血走らせながら陣取ってる。 なんかものすげーむさ苦しい雰囲気で、 アタシは正…

「虎河豚日報」2

アタシのいる仕事場は大部屋の外にあって、 路地に大きくせり出しているので通称「エンガワ」って呼ばれてる。 天井裏にある出力機からは ロール紙に印字された原稿が間なしにプリントされてくる。 それは青白い蛍光灯の間から いつも部屋中に何十枚でも垂れ…

「虎河豚日報」

アタシは「虎河豚日報」っていう報道社に勤めてて、毎日超忙しい。 もう二日も家に帰ってない。 こないだだってトイレに入ってたらデスクのギト次がやってきて 扉をドンドン叩きながら 「スエ子!おまえまたそこで寝てるんだろ」 って言う。 「寝てません、…