dobochon’s diary

宮原清の夢日記

「虎河豚日報」4


「すいませ〜ん」
アタシは面倒ごとをさっさと片付けることにした。


「この電車の絵なんですけど、
ドクサ系じゃなくて実はトタカ系だったんで
描き直してもらえますかぁ?」


画工班の連中の視線が一斉にアタシに。
アタシは修正指定をぺらぺらさせて視線をそっちへ追いやった。


しばらくの沈黙の後、
画工班の班長、ズミ村が低く唸った。
「お前、この絵を描くのに何時間かかったか、知ってるか?」


きたきた、とんでもない時間がかかってるこたあ、よく知ってるよ。
だけどアタシの仕事はこいつ等のグチを聞くことじゃない。
「えっと、ちょっとわかんないんすけどぉ、
明日入稿なんでおねがいしま〜す」


そう言いながら、アタシはもう身体を半分翻して
自分の仕事場に向かって歩き出していた。
その途端、ズミ村の湿った手がアタシの手に絡みついた。


「なにすんのよう!!」



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