dobochon’s diary

宮原清の夢日記

2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「活版印刷」 movable type

活版印刷屋の源造は 「その文章が美しいかどうかは版の並びを見れば解るもんだ」 と言っていた。 のぞき込んでみるとはたしてその通りだった。 源造が組んでいたのはオヅマの詩の一節だったのである。 .

「マゾッホ電柱」 [Mazohho] utility pole

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「書家」  Calligrapher

俺が書道を習っていた書家の先生は 何の構想のないまま筆をとり、 筆の動くまま一気に書き上げるタイプだったが ある時からピタリと筆が止まってしまった。 それからは いつ行っても 廊下を歩きながら素麺をすする毎日。 .

「品川塩田」  Shinagawa salt farm

品川駅からまっすぐ海岸に出て 多摩川の方へ数キロ下ると 段ボール工場が建ち並ぶ工業団地がある。 その敷地を通り抜けて、本当の海岸線まで歩いていくと 取り残されたように野放図なままの浜辺に出る。 差し渡し100メートルあるかないかの小さな浜だ。 そこ…

「男達の修学旅行」 Men’s school excursions

制服を脱ぎ、木造の骨組みに張り巡らされた線路をひた走る。 .

「医者のサンダル」 Doctor’s sandals

おなかが痛くて病院へ行った。 しばらく待合室で待ったあとで 診察室に通されると 先生がカルテを見ながら座っていた。 その先生が名医であることは 彼が素足に履いているサンダルの 底の減り具合からみて明らかだった。 「どしたの?おなか痛いの?」 「は…