そのホテルは、霊園の向かいにある。
フィヨルドの奥にある空港に向かって進入路に入ったとき眼下で歓迎のセレモニーが始まった。海面で、白い4機の巨大な飛行機が身を震わせるように羽を揺らしている。そこへ海底から更に大きな機体がゆっくりと浮上してきて、空中高くジャンプするのだった。
映画のオーディションを受けて、ゾンビ役に起用された。ゾンビの動きを自主練する日々。手足に泥を塗るなどして、準備万端だった。しかし撮影当日に寝坊してしまい、撮影は自分抜きで進行した。映画のオープニングシーンだっただけに、後で大目玉をくらうこ…
富士山の五合目に並ぶ土産物屋ではどこでも判で押したように巨大イワシの丸干しが売られていて何故、わざわざ山の上で海産物を売っているのか不明だがとにかく巨大なイワシだ。
古い屋敷で2脚の椅子と呑んだ。千鳥足になった彼らは、飲み過ぎでワインレッド色に染まっていた。
着飾った黒服の、修道女の一団とすれ違った。
ローマの王のような人が大きな建物の前で聴衆を前に演説している。かつての王の玉座があったという場所を指差し、功績を讃えていた。私はその場所に行って見た。王が立っている場所とそことは、もう少しのところでで街並みとの一点透視ラインが噛み合わず、1…
樹の幹の、かさぶたが取れた跡の濡れた傷口のような処がスイッチだった。そこに触れると映像が流れはじめた。生体テレビだ。しかしチャンネル操作が難しかった。
手続きを何とか終えて建物を出た時には辺りは暗くなり始めていた。すっかり疲れていたし、小雨も降り始めたので、街道に出てタクシーを拾うことにした。 この辺りからなら、上手くいけばワンメーターで帰れる。最初に来た車を停めて乗り込み、いつも伝えるよ…
その茂みは小学校の裏口近く、体育館の敷地の脇にあって穴だらけになった古い農業用シートで通学路と仕切られていた。その穴のひとつに、どう見ても人の眼の形をした裂け目がある。春先になると、奥の茂みが葉を延ばして緑の瞳のように見えるのだった。
#ドボチョン日記 #散歩道 #通勤路 #水彩
布団から足を伸ばすと触れるものがあった。植物だ。ベランダにあったものが いつに間にか移動して床から生えていた。
#ドボチョン日記 #散歩道 #水彩
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5人姉妹の家で寝ていると、言い争いが始まった。「そろそろ出て行ってくれ」といわれて25円を渡された。