dobochon’s diary

宮原清の夢日記

「屋根上の神経衰弱」


瓦葺きの屋根の上。二人の猫耳男が、落ち合っていた。
二人は学生時代を共にした仲だったが
その後別々の道を歩み、
別々の会社に就職してそれぞれ部長になった。
ふだんは連絡すら取らないくせに、
年に一度、三日月の出るこの時期になると、
こうして屋根の上で試合うのだった。
ルールは簡単、
合図とともに屋根の瓦をより多く裏返した方の勝ちだ。


瓦屋根は年々少なくなってきて、
試合場所を見つけるのが一苦労だが、
今年は烏山でいい屋根が見つかった。
そして今宵、高速道路を走る車の音に紛れて、
瓦を裏返す乾いた音が、夜のとばりに響いている。


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