dobochon’s diary

宮原清の夢日記

「姿三四郎」


トモと安の家は白い水性ペンキ塗りの何もない部屋で、天井に深く切り込んだ天窓には、バスケットゴールを可動式に改造した採光装置がある。レバーを引くと、ゴールボードが屋根のガラス窓から内天井までゆっくりと降りてきて、自重で不思議な角度に反転して止まる。すると、ボードに反射した外光が、白い部屋にトーンダウンしながらゆっくりと満ちていくのだった。トモと安がそれを動かすことはほとんど無いみたいだけど、私は彼等の部屋に行く度にさそれを動かすのを楽しみにしていた。
ある日、いつものように皆でだらだらしていると、窓の外を見ていた安が、突然私の胸ぐらをつかんで窓から外に放り出した。窓の外は池で、何がなんだかわからない内に、ようやく頭を水面から出して部屋の中を見ると、ヤクザ風の男に殴られている二人が見えた。彼等は正座して、明らかにシラを切っていた。どうやら私は匿われている身であることに、初めて気付いた。



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