dobochon’s diary

宮原清の夢日記

2009-01-01から1年間の記事一覧

「原色短刀図鑑」

ゴミ捨て場をどうしても素通りできない。 魅力的なものが落ちてるから。 今日のお宝は 「原色短刀図鑑」白旗出版。 異様に縦長の本で、分厚く、でかい。 さまざまな短刀が細密画でみっしり描かれている。 もちろんお持ち帰り。 .

「急な訪問者」Sudden visitor

お茶を飲んでたら、 目の前の地面が盛り上がって そこから潜望鏡が出てきた。 .

「ヤク」 Yak

住宅街を抜ける道路を 悠々と歩いてゆく、美しい動物。 白く長い体毛の内側に生えた産毛が、 その大きな駆体が揺れるたびに 鈍く発光するように見え隠れして、 まるで上質な家具が歩いているみたいだ。 後で調べてみて それがヤクという動物だということを知…

「案内人」 Guide 

空中から街を見下ろすと マントを羽織った男が 路地を走っている。 その、軽やかでかっこいい動きからみて これが例の案内人だろう、と見当をつけた俺は 早速マントの男を追うことに決めた。 .

「ダヴィンチ・ケーブル」Da Vinci cable

俺はまず白いメイド服に着替えさせられた。 鏡を見る間もなく 今度はベンチ式のケーブルカーに。 天井がなく、階段状の駆体に木製のベンチを 乱暴に並べただけの造り。 それは軽い振動とともに茂みの中の坂道を登り始めた。 俺は少しでも可愛い座り方をしな…

「アンモナイトの煮こごり」Jellied ammonite

料理人・小林佐平次は言う。 「この大きさが限界でおま」 そしてこうも言うのだ。 「茹で上がりがここまで鮮やかだとは思わなんだ」 .

「宿の条件」 Condition of Hotel

予定より早く来日した連中のために 急遽ホテルをとってやらなくてはならなくなった。 その上、 「部屋から直接車を出せる部屋にしてくれ」 というリクエストだ。 好き勝手言いやがって。 .

「Smoke in beach」

ペットボトルに残った液体を何気なく海岸に捨てたら 波打ち際から黄色い煙が立ち上りはじめた。 それは海水と何かの連鎖反応を起こしているのだろうか、 爆発的に煙は大きくなっていき えらい勢いで由比ヶ浜を覆い尽くしていくではないか。 こいつは当然、は…

「クモの家」Spider’s house

二階の天井にクモが家をつくった。 このままでは数日後には何万匹という子グモが産まれる。 俺はこれを焼き払うことにした。 その前に、クモの家のまわりをたっぷりと水で濡らして 屋根が炎上しないようにしなければ。 何事も段取りが大事だという話だ。.

「電波の予感」Presentiment of electric wave

次にかかる曲が何なのか 俺にはもう分かってる。 「ビコーズ」だ。 しかもレターメンの。.

「縁側のファッションショー」Fashion show of veranda

月明かりの縁側に モデル達が次から次へと登場するたびに 座敷からは歓声があがった。 北斎の服が出てきた頃、 いつの間にか座敷には俺一人しかいなかった。.

「カエルの父」Frog’s father

久し振りに、 カエルであるところの父と 風呂に入った。 親父の得意技は、 膝の裏側でパフパフと音を鳴らすことだ。.

「角の補修」Repair of corner

この一週間というもの、 台地の角がこれ以上崩れないよう、 ひたすら補修する作業に追われていた。 石のブロックで大地のキワのエッジを補強するのだ。 なぜならば満潮になったときに ここは巨大な船の荷下ろし場となるかもしれないから。.

「奇岩」Rocks of fantastic shape

奇岩「庭石」で有名な岬。 そこにあるただひとつの旅館に泊まった。 ここは潮の干満の差が世界一激しいことでも有名だ。 チェックインして一息つきながら 名物「庭石饅頭」を食べているうちにも あっという間に潮が満ちてきて この三階の部屋に海水が流れ込…

「高田馬場ライオン」Takadanobaba lion

駅前の広場にいつもいるライオンだが、 こいつがとても小さい。 顔のわりに人なつっこく 足もとに擦り寄ってきたりするので、 猫だと思っている人も多いのではないか。.

「登山電車」Mountain tram

登山電車ができたので、登ろう。 .

「斜面の家」 Slope house 

大きくうねった斜面の土地に 廊下だけで出来た家を建てる。 ここは板の間の長城だ。 .

「木炭デッサン」 Charcoal sketch 

今日のモチーフは ふたつの四角錐が ずれながら絡んでいる形態。 ただし、ふたつの四角錐は 一時もじっとしてないぞ。 .

「鑿と鎚さえあれば」

どんなものでも彫れる。 そう思っていた。 ところが今日、どこかの奥さんから電話がかかってきて 「非常口を彫って頂戴。ウチの二階に」 という。 俺には彫れそうもない。 誰か非常口を彫れる人いないか? .

「ハサミ越し」 across the Scissors 

ハサミをかざして その取っ手越しに見える景色を 君に送信する。 一見何気ない茶畑の風景だが 柄の開き加減さえうまくやれば びっくりするほど立体的な映像が届くと思う。 .

「ダムにて」 In the dam 

魚たちが苦しそうにしているので 額に切れ込みを入れてやる。 そこから良くないものがドロリと出ると 魚たちは元気になった。 そして、さっきまで降っていた雨で すっかり濡れたコンクリートの急斜面を 勢いよく滑っていくのだった。 .

「我愛羅」

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「地下飛行」Underground flight

代々木で地下鉄大江戸線に乗り換え 六本木へ向かう。 進行方向に向かって立ち 前方の車両が首を左右に振る様を見ていれば 線路の曲がり具合がわかる。 上下するモーター音と身体に伝わる加減速から おおよそのスピードと進んだ距離がわかる。 そういった情報…

「サイクルライト」 Cycle light

俺の自転車には ふたつのライトが付いている。 それはなぜかと聞かれれば もともと付けていたやつが点かなくなってしまったので 新しいのを買って点かなくなったやつの隣に付けたのだが そのときに点かなくなったやつを外すのが面倒くさくて そのままにして…

「出入国シール」Embarkation/disembarkation seal

大勢の中国人を招いての 盛大なパーティー。 なぜそんなところに俺が居るのかというと、 踊り子として呼ばれた女たちの為に 出入国シールをデザインするためだ。 .

「息子の腕時計」  Son’s wristwatch 

彼にとって初めての腕時計は どう見てもやり過ぎで。 しかし だんだん 同じ時計が欲しくなってきた。 .

「我愛羅」

「日本橋ドラゴン」 Nihonbashi Dragon 

夕方から、日本橋のすぐ脇にある店で友人と飲んだ。 日本橋川にせり出したテラスのいちばんいい所で。 そこはほんとうに「日本橋」の袂なので たまにドラゴンが橋下を飛び交う姿を見ることができる。 .

「海沿いのホテル」 Hotel along sea 

それで、プロペラ機になった俺は、 小さな半島を海に沿って猛スピードで下った。 下りきったところにホテルを見つけたので 今夜はそこに泊まることにした。 チェックインして、海が見えるはずの部屋の 窓を開けた時にはすっかりあたりは暗くなってしまった。…

「ジャンクション」 Junction 

このジャンクションは何故こんなに大きく、高いのだろう。 そのカーブと勾配が持つスケールは、もはや その辺の自動車の能力をはるかに超えているように思える。 まるで飛行機の描く軌道をなぞっているみたいだ。 ましてや、俺のように自転車でそこを走る者…