dobochon’s diary

宮原清の夢日記

「ブレーキ」 Brake 


ブレーキの仕組みが知りたくて、
登山鉄道の車両の下にもぐり込んだ。


始発を待っているその車両からは
まだ真新しいオイルの匂いがして
枕木の下に敷き詰められた砂利に寝そべって
下から見上げると
いろんな鉄のパーツがピカピカに輝いている。
鋳物製の弁のノブに塗られたペンキの色も
どこか誇らしげな鮮やかさだった。


ふと物音がした方を見ると、
そこには痩せた少年がいて
コンプレッサーに隠れるようにしてこちらを見ている。


その先客に、「ピカピカだね」と声をかけたら、
はにかみながらに走り去ってしまった。
きっと彼もブレーキを見に来たのだ。