dobochon’s diary

宮原清の夢日記

「ドロップス」


打ち合わせのために入ったカフェ「三角」。
白いトラスに支えられたガラス天井が大きく傾斜した三角形をしていて、
それがそのまま店名になっている。
経営母体は老舗の薬屋だが、
その冠は出さずに若向けに事業展開した漢方カフェだ。
風邪気味の私を気遣って、
取引先の担当者が打合せ場所にここを選んだのだった。


「あのね、ここで売ってるドロップが、のどにすごく効くんですよ。
何といったかな、ラ‥‥ラリー、いやラシーヌ‥‥」


「ラシールです」
隣の席に座っていた見知らぬ男はそう言うと、
自分の鞄からドロップを取り出し、ラップを端がして
私の口に指ごと「ラシール」をゆっくりと入れた。


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